ブログ
桜咲く頃
ようやく春らしい気候になったと思ったら、また寒くなったりと、行ったり来たりを繰り返し、着るものどうしようと悩みつつ、そうこうしてたら花粉症ですよ。
夫婦揃って鼻炎薬なしでは仕事にならない状態ですが…。
ところで、桜の開花宣言が出ましたね。
京都の桜の標本木って二条城にあるのだそうで、北大手門の側らしいのですが、近くなのにまったく知らなかったです(^^;)
標本木っておそらく染井吉野(ソメイヨシノ) だと思うのですが、染井吉野って元々は江戸時代後期に江戸の染井村で他の品種と掛け合わせて作られた品種らしく、桜の名所の奈良の吉野にちなみ、その頃は吉野桜という名で売られていたそうです。
そして、その淡い花色や密になって咲く姿の美しさから戦後日本全国に植えられ、接木で増やされていったいわばクローンの桜で、もうそろそろ寿命が到来しつつあるのでは…と危惧されてるとのこと。
そして、染井吉野よりも強健でより環境に適した新しい桜が代わって植えられているのだそうです。
その桜達は咲く時期がちょっと早かったり、花色が少し濃かったりとか、染井吉野のように霞のごとく一斉に咲き誇るというわけにはいかないよう。
そう考えると、染井吉野って選ばれた品種なんだなぁと思いますね。
少し寂しいけれど、桜も世代交代の時が来ているのかもしれないですね。
これからは、鴨川沿いの桜も綺麗でしょうし、木屋町の桜もそろそろ満開とのこと。
ねねの道もいいだろうなぁ、だったら嵐山も…って、今の時期どこに行ってもきっと綺麗ですよね。
写真は今週水曜日に行った平野神社の「魁(さきがけ)」という桜。
平野神社発祥の桜らしいです。この桜が咲くと京都中の桜がもう咲き出しますよーという合図なのだそう。
魁というと、◯◯◯塾しか浮かばない主人と一緒に行きました。
二千円札の怪
昨日、中国人観光客のご夫妻がお食事に来られまして、席に着くなり、ニコニコとしながらスマホの画面を見せてくれまして。そこには翻訳アプリの和訳で、
「17年に〇〇さんと一緒にこちらのお料理を食べた事があります」と。
それはありがとうございます!とこちらも翻訳アプリ経由で会話した訳ですが、あれ待てよ、17年という事は、まだこのお店をやる前になるな、と。
それでよくよく聞いてみたら、以前やっていた旅館の食事処での事らしく。
そういえば、その頃のお得意様が、お仕事先の中国人のお客様を連れて来られてた時期があったなぁと。
それで、「どうやってこのお店を見つけられたのですか?」と聞いてみたら、
「〇〇さんはもう退任されたので、私の上司に連絡を取ってもらいました。あの時、あなたに和食の素晴らしさを教えてもらったので、もう一度来たかった」と。
本当にありがたい事です。これだけある京都の料理屋の中で、何年も心の隅に留めておいてくれて、こうしてまた来てくれるなんて。
そして、最後のお会計の時、出されたのがなんと懐かしの二千円札。しかも新札。
想定外過ぎて、最初ご自身のお国のお札かな?と思わず二度見してしまいました。
こちらでは二千円札って、もうほぼほぼ見ないのですが、外貨の両替?では結構使われるのでしょうか?
最後、何度も振り返って、お手を振ってお帰りになられるお客様の後ろ姿を見ながら、ほっこりと暖かい気持ちになりました。
そして、二千円札の一万円や五千円といった新紙幣にひっそりまぎれてあるその姿に、裏面の源氏物語の絵とすずむし〜の文字も相まって、なんだか一番日本的情緒あるなぁとか思ってしまったのですが…。
そんなわけで、私たちに二重のサプライズを与えてくれた印象的なお客様でした。
春は名のみの…
今朝も雪が降った京都です。午後には溶けて無くなってしまいました。
と言いつつ、春はもうすぐという事で、八寸に添えるミニ短冊を制作。
いつも通り、主人が書いた文字を私がレイアウトソフトで調整して印刷という流れです。
文字を書いた紙を見ると、「これ!採用!」と言わんばかりに桃の花が添えてあり。
心、乙女か(笑)
しかも何かの裏紙に書いてあるし…、
梅の時期にちなみ、菅原道真公の歌です。
東風(こち)吹かば にほひおこせよ 梅の花
主なしとて 春な忘れそ
東風とは東の方から吹いてくる風の事をいい、京都から太宰府に吹く風を表しています。
「梅の花よ、春風が吹いたら香りを送ってよこしておくれ。
主人の私が居ないからといって、春を忘れず咲き誇っておくれ」
京都から太宰府に言わば左遷のようになった道真公が、京都を懐かしんで詠んだ歌と言われています。
ちなみに八寸に添えるとこんな感じ。
まだまだ外は寒いですが、一足早い春を感じて頂けましたら。
冬来りなば
朝、窓を開けたら、一面の雪景色で驚いた。
「冬来りなば 春遠からじ」
つらい時期を耐え抜けば、幸せな時期が必ず訪れる。
長い冬を耐えて、春を待つ気持ちの表現としても用いられる。
英国の詩人、シェリーの言葉なのだそう。
味わい深い日本語訳も素敵ですね。
今まさにそんな感じだなぁ。
皆様のご予約お待ちしております。
ついでにこの時期の日本酒のご紹介。
「月の桂 立春朝搾り 純米吟醸」
その名の通り、立春の2月3日に合わせて仕込まれたお酒です。
立春の朝に搾られた後、神主さんからお祓いを受け、その日のうちに出荷される、なんともありがたいお酒であります。
立春朝搾りは、各蔵元さん出されていますが、この月の桂 純米吟醸は、京都伏見で歴史のある蔵元さんが醸されるフレッシュでフルーティな生原酒。
この時期しか飲めない完全限定のお酒、これで一年の無病息災、家内安全、商売繁盛ばっちりですね♪
初天神へ
初天神に行ってきました。北野天満宮で毎月25日に行われる市です。
今年初の天神さんだから初天神。ちなみに年末12月は終い天神。
お昼過ぎに行ったのですが、寒風吹き荒ぶ中、沢山の人でした。
上の写真のニット帽が主人↑です。
境内には食べ物の露店や骨董品、アンティーク着物、植木などのお店が所狭しと並んでいます。
じっくり見てたら半日掛かりそう。
花手水がきれい。蝋梅が良い香りを放っていました。
蝋梅、好きなんですよねー。
うちのベランダの蝋梅は、花を付けなくなって3年になりますが…。
梅はもうひと息といったところ。
来週ぐらいにはぼちぼち咲き出しそうです。
そうそう、北野さんの北門から平野神社に抜けられるんですよ。
平野神社は桜の名所で、その種類はなんと数十種にも及ぶのだそう。
境内に咲いていた早咲きの桜。
名前を確認しようとしたところ、木札の文字が滲んで読めない(笑)
きっと桜と共に長い年月を歩んできたのでしょうね。
来月2月25日は北野さんの梅花祭。
タイミングが合えば、北野さんの梅と平野神社の桜、両方楽しめるかもしれません。