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るつぼに惑う
この前の休みに京都国立博物館で開催されている「特別展 日本、美のるつぼ」に行ってきました。
関西万博開催記念として大阪、京都、奈良の三か所で行われる大規模な展覧会です。
京都は「異文化交流の軌跡」をテーマに弥生時代から明治期までの名品が一挙集結となるそうで、有名どころでは俵屋宗達の「風神雷神図屏風」や葛飾北斎の「富嶽三十六景」の「神奈川沖浪裏」など。これは行かねばなるまいよと行ったわけですが…。
事前にお客様からチケットを買うのに結構並んだと聞いていたので、朝イチでオンラインで当日入場券を買い、さらっと入場。
これまたお客様からの午後の方が空いているとの情報を元に一時過ぎに到着して、結局閉館近くまで居り、なんと四時間ですよ。
素晴らしく見応えのある展示200点をじっくり目を凝らし集中して見るもんですから、正直かなり疲れました。そんな四時間も集中力持続しないんです、トシだから。
人も平日にも関わらず結構多かったように思いましたが、会期が来月15日までなので駆け込みもあるのかなぁ?
貸し出しの音声ガイドを聴きながら見たのですが、最近は色んな美術館で使用可能な音声ガイドのアプリがあるのですね。
アプリの方がお値段少しお高めでしたが、ガイドを繰り返し聞けるのならそっちの方がいいかもなぁと思いました。
宗達の風神雷神図屏風を見るのはこれで二度目(たぶん)ですが、こうした素晴らしい展覧会を見る機会に多く恵まれるのって京都に住んでる特権とも言えますね。
これから梅雨に入る事ですし、美術館や博物館で美術鑑賞という京都の過ごし方もいいかもしれません。雨にも当たりませんしね。
何か搬入?搬出?しているのかしら?
相変わらず素敵な建物です。
帰ったのち、そういえばうちにも油滴天目(っぽいの)あったじゃん!と物置から出してきた抹茶茶碗。
すぐ影響受けるんだから…と言ったら、「影響受けるために行くんだ!」と店主談。
なるほど、そういう考えもありかと。
新緑が映えるこの時期にこそお出したいお抹茶茶碗、三客限定ですがあります。
七周年とは
よもや五月で七周年となりました。
ここまでやってこれましたのもひとえにご来店頂けるお客様のおかげでございます。
本当にありがとうございます。
夫婦二人でこじんまりやってる店ではございますが、再訪されるお客様にとっては京都にお越しになられる折のほっとできる場所として、初めてご来店のお客様には京料理の入門編として、気楽にご来店頂けるそんなお店であればと思います。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
話は変わりますが、少し前の事になってしまうのですが、去年の夏、海外在住の日本人ご家族様がご来店され、その際お嬢様が撮られたお写真をお客様が送って下さいました。
まるでプロが撮った写真みたいに素敵だったので、許可を得てこちらに載せさせて頂きます。
当たり前ではありますが、営業中の仕事をしている写真って自分たちではなかなか撮れませんので、お客様にこんな風に映っているのかと新鮮です。
本当にありがとうございます。
私も触発されて(単純)、今や物置に入れっぱなしの一眼レフを引っ張り出してきてパシャパシャ撮ってみましたが、んーやっぱり上手く撮れないやダメだぁーってまた物置に戻すところでしたが、きっとそういうところが上達しない原因なんですよね。
もう少し練習してみようと思います。
ほんと自分が写ってなくて良かったです(笑)
この写真で思い出したのですが、先日違うお客様から「ご主人の料理説明の口上がいい」と言われて、思わず吹き出してしまいそうになってしまったのですが、口上ってなんだか歌舞伎や文楽の世界みたいですよね。
日常でそんな発想が出来るのって素敵だなと思いました。
今は何をするにも身体が動きやすく、緑が綺麗な気候で本当にいいですよね。
みなさまもお身体には十分気をつけて日々お過ごし下さい。
バラのこと②
続きまして、自宅のベランダのバラについて書きます。
いきなりですが、5月はバラの季節です。
京都でバラを見るならば、320種類もの品種が色んな仕立て方で植えられている府立植物園のバラ園も素晴らしいし、バラ専門業者の京阪園芸が管理するひらかたパーク内のローズガーデンも規模が大きくて素敵(そのついでに近隣の京阪園芸に寄るのもマスト)、あと美山まで足を伸ばせるのなら、こじんまりとしてしますが美山自然文化村河鹿荘のバラ園も自然の中ゆっくりと見れておすすめです♪
というか家でバラを見たい!バラ見ながら優雅に紅茶とか飲みたい!と猫の額のような縦長のベランダで鉢バラを育ててます^_^
強健種を中心に9種類ぐらい育ててますが、うちで一番大きな半つる性のグルスアンテプリッツ(↑上写真) が真っ先に咲き出しました。
これ、宮沢賢治が知人に贈ったと言われるバラで、日光という和名が付いてます。そんな古き良き時代からあるオールドローズなので花首が細く、うなだれて咲いちゃう。だから写真がうまく撮れない。
だけどその風情も素敵なんですよねー。
ローズレッドの花色、空気を含んだような大らかな咲き方、ツンと尖った蕾、澄んだダマスクの香りと好きなところを語り出したらキリがない。
子供の頃、当時祖父が住んでた家がごく普通の木造家屋だったんですけど、屋根の庇全体に赤いバラが這わせてあって、窓を開けると目に飛び込んでくる真っ赤なバラとよい香り。
それが子供心にいい思い出として残っており、しかしその品種の名前は分からず終いで、おぼろげな記憶を頼りにこんな感じのバラだったかな?と育てているバラでもあります。
その他のバラ達もリレーのごとく開花待ちです。
ここ近年の酷暑などバラにとっても人にとっても厳しい環境ではありますが、今年も沢山の蕾を付けてくれてありがとう。
ジャングルのようになってますが…(汗)
バラのこと①
世間はゴールデンウィーク真っ只中ですね。
お休みをゆっくりお過ごしの方、お仕事をされる方、それぞれかとは思いますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
かく言う私たちは思いっきり後者の方。
おかげさまで、この時ばかりは忙しくさせて頂いております。
遠方からのお客様も多くおられ、昨今の京都の宿泊費が高騰しているというニュースを見るにつけ、数ある京都の料理屋の中で当店をお選び頂けることを本当にありがたく、嬉しく思っております。
本当にありがとうございます。
話は変わりますが、私にとってのこの季節の楽しみなどを。
まずはこれ、店の玄関入口の白モッコウバラ。
去年剪定しすぎたせいか、花少なめですが(汗)、ただ今満開です。
モッコウバラはバラの原種で白と黄色の二色があり、どちらかと言うと黄色の方が花つきが良く、立派に咲かせておられるお宅をこの時期よく見かけます。
白は花は控えめですが、清涼感あって葉の緑とのコントラストが素敵♪ (^^)
これを植えたのはちょうど3年前。
コロナ禍になって休業を余儀なくされ、行く先の不透明さを不安に思いながら、それでも何かしたいと思い、通勤途中にある近くのお花屋さんの軒先に売られていた小さなポット苗を見かけ購入。
それもたったひとつだけ売れ残っていたもの。残りものには福があるじゃないですけど、そういうのに縁を感じるタイプです、私(笑)
それが今やこんなに大きくなりました。
毎年この花を見るたびに、ああ、あの時は色々心配だったなぁと思い出します。
バラは他の植物に比べ弱く育てにくいと言いますが、この全てのバラの祖となるモッコウバラは本当に強健で手が掛かりません。
私たちもこの花のように、しなやかに力強く生きたいものです。
羊羹トースト覚書
先日、長野県からお越し頂いたお客様から地元のお菓子を頂きまして。
「ひとくち栗ようかん」という有名な栗羊羹を一口サイズに個別包装したものらしく、そのまま食べてももちろん美味しいのですが、何となくパンに乗せて食べてみたところ、思いの外美味しかったので、皆様に共有しようと思います。(しなくていいってか)
まず羊羹を薄くスライスします。
まるでカラスミのようですが羊羹です(笑)
そしてスライスした羊羹を食パンに並べて上にバターを乗せ、トースターで普通に焼きます。
そこで羊羹の表面にぽこぽこ気泡が出来るぐらいまでしっかり焼くのがコツです。
そうじゃないと「ただ薄い羊羹を乗っけただけのパン」になってしまいます。
結構熱しないと羊羹が溶けないのですよね。
食べると、うーむ美味!
とろっと溶けた優しい甘さの羊羹とバターの風味、トーストのカリふわ食感がこんなにも合うなんてーーー!!!!!!(悶絶)
でも熱いので、口の中むっちゃやけど注意です。
少し冷ます時間も含めて時間に余裕のある時に食べた方がいいかもしれません。
しかしこの羊羹、原材料は栗と砂糖と寒天のみというシンプルの極みのようなお菓子ですね。
練った栗を砂糖で味をつけて寒天で固めているという感じなのでしょうか?
ふわっと優しい栗の香りと甘みがして、羊羹loverにはたまらない羊羹でありました。