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2025-03-10 14:14:00
二千円札の怪
昨日、中国人観光客のご夫妻がお食事に来られまして、席に着くなり、ニコニコとしながらスマホの画面を見せてくれまして。そこには翻訳アプリの和訳で、
「17年に〇〇さんと一緒にこちらのお料理を食べた事があります」と。
それはありがとうございます!とこちらも翻訳アプリ経由で会話した訳ですが、あれ待てよ、17年という事は、まだこのお店をやる前になるな、と。
それでよくよく聞いてみたら、以前やっていた旅館の食事処での事らしく。
そういえば、その頃のお得意様が、お仕事先の中国人のお客様を連れて来られてた時期があったなぁと。
それで、「どうやってこのお店を見つけられたのですか?」と聞いてみたら、
「〇〇さんはもう退任されたので、私の上司に連絡を取ってもらいました。あの時、あなたに和食の素晴らしさを教えてもらったので、もう一度来たかった」と。
本当にありがたい事です。これだけある京都の料理屋の中で、何年も心の隅に留めておいてくれて、こうしてまた来てくれるなんて。
そして、最後のお会計の時、出されたのがなんと懐かしの二千円札。しかも新札。
想定外過ぎて、最初ご自身のお国のお札かな?と思わず二度見してしまいました。
こちらでは二千円札って、もうほぼほぼ見ないのですが、外貨の両替?では結構使われるのでしょうか?
最後、何度も振り返って、お手を振ってお帰りになられるお客様の後ろ姿を見ながら、ほっこりと暖かい気持ちになりました。
そして、二千円札の一万円や五千円といった新紙幣にひっそりまぎれてあるその姿に、裏面の源氏物語の絵とすずむし〜の文字も相まって、なんだか一番日本的情緒あるなぁとか思ってしまったのですが…。
そんなわけで、私たちに二重のサプライズを与えてくれた印象的なお客様でした。